地域分析記事

地域の暮らしと地域課題を数学とデータで考える

高齢になって自分で病院へ通うことが難しくなっても、医師や看護師が自宅まで来てくれれば、住み慣れた地域で暮らし続けられる。

在宅医療を考えると、この仕組みは非常に重要です。

特に訪問看護では、看護師などが患者の自宅へ出向き、主治医の指示に基づいて健康状態の観察、医療処置、服薬管理、療養上の支援などを行います。

しかし、地方では一つ見落としやすい問題があります。

訪問看護は「患者が移動しなくてよい医療」である一方、医療従事者が患者の代わりに移動する医療でもある

ということです。

人口が減り、住宅が広い地域に分散したまま残れば、利用者一人を訪問するための移動距離や時間はなくなりません。

さらに、高齢者の増加によって在宅医療の需要が増える一方、訪問看護師を十分に確保できなければ、

訪問看護ステーションが地域に存在していても、必要な頻度で来てもらえない

という問題が生じる可能性があります。

この記事では、外房を含む山武長生夷隅地域を念頭に、公的資料を基に、30年後の訪問看護を考えます。

最初に結論

現時点の公的資料だけから、

「2050年には外房で訪問看護が受けられなくなる」

と断定することはできません。

反対に、

「訪問看護ステーションが増えているから、将来も問題なく利用できる」

とも言えません。

全国では訪問看護ステーションが増加しています。

厚生労働省の2024年「介護サービス施設・事業所調査」では、2024年10月1日時点の訪問看護ステーションは全国18,042事業所で、前年の16,423事業所から1,619事業所、9.9%増加しました。

一方、千葉県が山武長生夷隅保健医療圏についてまとめた保健医療計画では、

65歳以上人口10万人当たりの訪問看護ステーション数は千葉県平均を下回っている

とされています。千葉県は同時に、この地域では今後も在宅医療等の需要増加が見込まれるとしています。

つまり外房を含む地域では、

需要が増える可能性がある一方、訪問看護の供給基盤は県平均より薄い

という構造を考える必要があります。

訪問看護とは何をするサービスなのか

訪問看護は、単に高齢者の話し相手になるサービスではありません。

主治医の指示を受け、利用者の自宅などを訪問し、

・健康状態の観察 ・病状悪化の予防 ・療養生活の支援 ・医療処置 ・服薬管理 ・リハビリテーション ・緊急時への対応 ・看取りへの支援 ・医師や介護職との連携

などを行います。

訪問看護の利用者は高齢者だけではなく、小児、難病患者、精神疾患のある人などにも及びます。

したがって、

高齢者人口だけを見れば将来の訪問看護需要が分かる

というものでもありません。

厚生労働省の調査資料でも、医療保険による訪問看護利用者は高齢者だけに限られず、幅広い年齢層に存在しています。

全国では訪問看護ステーションは増えている

訪問看護について、

「人口減少だからステーションも減っている」

と考えるのは、少なくとも現在の全国統計とは一致しません。

厚生労働省によると、2024年10月1日時点の訪問看護ステーションは18,042事業所でした。

2023年は16,423事業所だったため、

18,042-16,423=1,619事業所

増加しています。

増加率は9.9%です。

したがって、現状を正確に表現するなら、

訪問看護ステーションそのものは全国的に増えている

ということになります。

しかし、ここで重要なのは、

事業所数が増えること = 全国どこでも同じように訪問看護を利用できること

ではない点です。

1事業所に看護師が何人いるのか

訪問看護サービスの供給能力を考えるには、事業所数だけでは不十分です。

実際に訪問する看護職員が必要だからです。

厚生労働省の2024年データを用いた調査では、訪問看護ステーション1事業所当たりの看護師・准看護師数は、常勤換算で全国平均5.7人でした。

千葉県は5.6人です。

全国平均との差は小さいものの、

一つの訪問看護ステーションに数十人の看護師がいるのが標準というわけではありません。

さらに、日本看護協会の調査を基にした厚生労働省資料では、所在地を問わず、看護職員5人未満の訪問看護事業所が最も多い結果となっています。

町村部では回答148事業所のうち71事業所、48.0%が看護職員5人未満でした。

これは外房の訪問看護ステーションそのものを調査した数字ではありません。

したがって、

「外房の半数の事業所が5人未満」

とは言えません。

ただし、全国的に訪問看護が比較的小規模な事業所によって支えられていることは確認できます。

小規模事業所では「1人減る影響」が大きい

仮に看護職員が20人いる事業所で1人退職すれば、単純な人数比では5%の減少です。

一方、5人の事業所から1人減れば20%の減少です。

これは単純な算術例であり、実際の訪問能力を直接示す公式指標ではありません。

しかし、小規模な訪問看護ステーションほど、

病気 退職 産休・育休 研修 夜間対応

などによる一人の欠員が、事業所全体の運営へ与える影響が相対的に大きくなりやすいことは理解できます。

したがって、

訪問看護ステーションが1か所存在する

という事実だけから、その地域の供給能力を判断することはできません。

外房を含む地域では県平均より訪問看護ステーションが少ない

千葉県保健医療計画では、勝浦市、いすみ市、大多喜町、御宿町などを含む山武長生夷隅保健医療圏について、

65歳以上人口10万人当たりの訪問診療実施診療所・病院数は千葉県平均を上回る一方、訪問看護ステーション数は千葉県平均を下回る

と整理しています。

さらに千葉県は、

今後も在宅医療等の需要が増加すると見込まれる

ため、在宅医療の拡充と体制整備を進める必要があるとしています。

ここには重要な意味があります。

医師の訪問診療体制が比較的確保されていても、

医師が診察することと、日常的な療養を訪問看護で支えることは別

だからです。

在宅医療は医師だけでは成立しません。

看護師、薬剤師、介護職、リハビリテーション職などによる連携が必要になります。

訪問看護は「移動する医療」である

病院の場合、患者が医療機関へ移動します。

訪問看護では逆です。

看護師が利用者の自宅へ移動します。

そのため勤務時間は概念的には、

訪問看護師の勤務時間 =看護を提供する時間 +利用者宅への移動時間 +記録・連絡・調整などの時間

に分けられます。

これは公式統計の算定式ではなく、訪問看護の構造を理解するための概念的整理です。

重要なのは、

移動時間には直接看護を提供できない

ことです。

例えば同じ8時間勤務でも、利用者宅が近接している地域と、住宅が広範囲に分散している地域では、訪問可能件数が同じとは限りません。

人口密度が低い地域では「利用者が少ないから楽」とは限らない

人口減少地域では、利用者数そのものが都市部より少ない場合があります。

一見すると、

利用者が少ない ↓ 必要な訪問看護師も少ない

と考えられます。

しかし、この関係は単純ではありません。

利用者数が少なくても、その利用者が広い地域に分散していれば、一件ごとの移動時間が長くなります。

つまり、

利用者数の減少率 ≠ 訪問に必要な労働時間の減少率

です。

これは、このブログでこれまで扱ってきた、

人口が減る速度と管理対象が減る速度は一致しない

という問題にも似ています。

訪問看護の場合は、

人口が減る速度と、必要な移動距離が減る速度は一致しない

可能性があります。

「移動負担」を数字だけで断定することはできない

ただし、ここでは慎重さも必要です。

今回確認した千葉県の公的資料から、

「外房の訪問看護師は1日平均○km走行している」

「都市部より移動時間が○分長い」

という統一的な地域データは確認できませんでした。

そのため、

外房では訪問時間の○%が移動で失われている

といった数字は示しません。

公開資料だけでは判断困難です。

実際の移動負担は、

事業所所在地 利用者の居住場所 道路状況 訪問エリア 利用者数 訪問頻度

などによって異なります。

30年後の人口構造はどうなるのか

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」では、市区町村別人口が2050年まで推計されています。

山武長生夷隅地域についても、前の記事で確認したように、総人口の減少が続く一方、高齢者、とりわけ75歳以上人口が地域生活で大きな割合を占める状態が続くと見込まれています。

ただし、

2050年の外房に訪問看護利用者が何人いるか

訪問看護師が何人必要になるか

という市町村別の公式推計は、今回確認した資料では存在しません。

したがってこの記事では、

「2050年には訪問看護師が○人不足する」

という独自推計は行いません。

在宅医療を増やすほど訪問する人が必要になる

高齢者が病院へ長期間入院するのではなく、自宅などで療養できる体制を整えることには大きな意味があります。

しかし、

病院から在宅へ移せば医療従事者が不要になる

わけではありません。

むしろ、患者が複数の自宅に分散するため、

医師 看護師 薬剤師 リハビリテーション職 介護職

などがそれぞれ移動する必要があります。

千葉県も、山武長生夷隅地域について在宅医療需要の増加を見込み、在宅医療提供体制の整備が必要だとしています。

したがって、

入院から在宅へ = 低コストで簡単に医療を維持できる

とは限りません。

「24時間対応」はさらに人員を必要とする

在宅療養では、昼間だけ医療ニーズが発生するとは限りません。

夜間に、

発熱する 呼吸状態が悪化する 点滴やカテーテルに問題が起こる 痛みが強くなる 転倒する

といったことがあります。

そのため訪問看護には24時間連絡可能な体制を持つ事業所もあります。

千葉県の保健医療計画策定資料では、2023年4月時点で県内に24時間対応可能な訪問看護ステーションが544か所あるとされています。

ただし、24時間対応とは、

24時間いつでも看護師が直ちに訪問できる

ことと同義ではありません。

連絡体制や緊急訪問体制には事業所ごとの差があります。

さらに、小規模な事業所で夜間・休日を継続して担当する場合、職員への負担も考えなければなりません。

ステーションが増えても廃止・休止する事業所はある

全国では訪問看護ステーション数が増えていますが、すべての事業所が永続的に運営されているわけではありません。

厚生労働省の訪問看護事業所の事業継続に関する調査資料では、訪問看護事業所の廃止や休止も確認されています。

つまり、

新規開設 -廃止・休止

の結果として全体の事業所数が増えているのであり、

現在ある最寄りの訪問看護ステーションが30年後にもそのまま存在する

ことを保証する数字ではありません。

これは地方のサービスを考えるうえで重要です。

大きな事業所と小さな事業所では経営条件も異なる

厚生労働省の調査資料では、看護職員数の多い訪問看護事業所ほど収益が高い傾向が示されています。

これも、

「小規模事業所はすべて赤字」

という意味ではありません。

しかし、訪問看護では一定の規模を持つことによって、

夜間対応 休暇時の交代 研修 緊急訪問 管理業務

などを複数職員で分担しやすくなると考えられます。

一方、人口の少ない地域で利用者数を確保するためには、訪問範囲を広げる必要が生じる可能性があります。

ここに地方特有の矛盾があります。

規模を大きくするには利用者が必要 ↓ 人口密度が低いので広い地域から利用者を集める ↓ 訪問距離が延びる

という構造です。

これは分析上の整理であり、外房の全事業所が実際にこの状態にあるという意味ではありません。

ICTで移動時間そのものは消せない

ICT(情報通信技術)を利用すれば、

記録 情報共有 医師との連絡 予定管理 オンライン会議

などを効率化できます。

これは訪問看護の生産性向上に有効です。

しかし、

患者の身体を観察する

点滴や処置を行う

褥瘡を確認する

自宅で療養状態を確認する

ためには、必要に応じて実際に患者宅へ行かなければなりません。

そのため、

ICTを導入する = 訪問看護の移動問題がなくなる

とは言えません。

移動しなければならないサービスである以上、地理的条件は残ります。

オンライン診療とも役割が違う

オンライン診療によって、医師への相談や診察の一部を遠隔化できる場合があります。

しかし訪問看護は、

患者の身体状態を直接観察する 医療処置を行う 療養環境を確認する 家族の介護状況を見る

といった役割を持っています。

したがってオンライン化によって、すべての訪問を置き換えることはできません。

むしろ、

オンライン診療 +訪問看護 +必要時の通院・入院

を組み合わせる形が重要になります。

地方で必要なのは「事業所数」ではなく実際の訪問能力

地域の訪問看護体制を評価するときは、

訪問看護ステーションが3か所ある

という数字だけでは十分ではありません。

分析上は、

地域の実質的な訪問看護供給力 =看護職員数 ×実際に訪問できる勤務時間 ×対応可能日数 -移動時間 -記録・連携などに必要な時間

と考えることができます。

これは公式指標ではなく、分析のための概念的整理です。

さらに、

24時間対応 精神科訪問看護 小児対応 看取り リハビリテーション

など、事業所によって提供できるサービスも違います。

したがって、

訪問看護ステーションがある ≠ 自分に必要な訪問看護を利用できる

のです。

利用者にとっては「来てもらえる距離」が重要になる

病院では、

自宅から病院まで何kmか

が問題になります。

訪問看護では逆に、

訪問看護ステーションから自宅まで何kmか

が重要になります。

さらに、

その事業所が自宅を訪問対象地域としているか

を確認する必要があります。

地図上で最寄りの訪問看護ステーションだからといって、必ず契約できるとは限りません。

受入れ状況、職員数、疾患、医療処置、訪問エリアなどによって利用できない場合もあります。

高齢者一人暮らしでは訪問看護の重要性がさらに高くなる

家族と同居している場合には、

体温を測る 薬を確認する 病状変化に気づく 病院へ連絡する

といったことを家族が補う場合があります。

一人暮らしでは、その役割を家族に当然のように期待できません。

したがって単身高齢者が増える地域では、

訪問診療 訪問看護 訪問介護 配食 緊急通報

などを組み合わせる必要性が高まります。

ただし、ここでも重要なのは、

サービスの種類を増やすことだけではなく、それぞれを担う人が確保できるか

です。

訪問看護だけで在宅生活を維持できるわけではない

訪問看護は重要ですが、利用者宅に24時間看護師がいるサービスではありません。

訪問と訪問の間には、本人や家族が生活する時間があります。

したがって在宅生活の継続可能性は、

訪問看護 +訪問診療 +介護サービス +服薬支援 +食事 +緊急対応 +家族・地域支援 +住環境

などによって決まります。

訪問看護だけを増やせば、一人暮らしの高齢者問題が解決するわけではありません。

30年後に成立しやすい地域の条件

人口減少地域でも訪問看護を維持しやすい条件としては、

・一定数の看護職員を確保できる ・小規模事業所同士で連携できる ・夜間や休暇時の応援体制がある ・利用者が過度に広範囲へ分散していない ・医師、薬局、介護事業者との連携がある ・ICTで記録・情報共有を効率化できる ・必要に応じて複数市町村をまたいだ連携ができる

などが考えられます。

一方、

・職員が少ない ・利用者宅が広範囲に分散している ・夜間対応を少人数で担う ・一人退職しただけで訪問枠が大きく減る ・医療・介護事業者との連携が弱い

地域では、継続が難しくなる可能性があります。

「各町に1か所残せばよい」とも言えない

行政的には、

「町内に訪問看護ステーションを確保する」

という考え方は分かりやすいものです。

しかし小規模なステーションを各地域に分散させれば、

一つ一つの事業所が十分な職員数を確保できない可能性があります。

反対に大規模なステーションへ統合すれば、人員配置や夜間対応はしやすくなる可能性がありますが、

訪問距離が長くなる

という問題が生じます。

つまり、

分散 =近いが小規模になりやすい

集約 =規模を確保しやすいが遠くなりやすい

というトレードオフがあります。

したがって、単純に「統合すれば効率的」とも「各町に残せば安心」とも言えません。

判断前に確認したいこと

高齢期に外房などの地方で在宅生活を考える場合には、現在の事業所数だけではなく、次の点を確認する必要があります。

  • [ ] 自宅を訪問対象とする訪問看護ステーションがあるか
  • [ ] 現在、新規利用を受け付けているか
  • [ ] 看護師による訪問に対応しているか
  • [ ] 必要な医療処置に対応できるか
  • [ ] 夜間・休日の連絡体制があるか
  • [ ] 緊急訪問が必要な場合の対応を確認したか
  • [ ] 主治医との連携ができるか
  • [ ] 訪問診療・介護サービスも利用できるか
  • [ ] 家族がいなくても療養を継続できる仕組みがあるか
  • [ ] 現在の最寄り事業所だけに依存していないか

現実的な結論

現在、全国の訪問看護ステーション数は増えています。

2024年10月1日時点では全国18,042事業所となり、前年から9.9%増加しました。

したがって、

訪問看護そのものが現在衰退している

とは言えません。

一方、外房を含む山武長生夷隅保健医療圏では、65歳以上人口10万人当たりの訪問看護ステーション数が千葉県平均を下回り、千葉県自身が今後の在宅医療需要の増加を見込んでいます。

さらに、全国の訪問看護ステーションは比較的小規模な事業所が多く、千葉県でも1事業所当たり看護師・准看護師数は2024年に常勤換算5.6人でした。

したがって30年後を考えるとき、重要なのは、

訪問看護ステーションを何か所残せるか

だけではありません。

重要なのは、

実際に訪問できる看護師を何人確保し、その人たちが限られた勤務時間の中で、どの範囲まで訪問できるか

です。

在宅医療は、患者が病院へ行かなくてよい医療です。

しかしその代わりに、

医療従事者が患者のところへ行かなければならない医療

でもあります。

人口減少地域では、

人口が減る ↓ 住宅や集落は広い範囲に残る ↓ 一人当たりの移動負担が必ずしも減らない

という問題が生じます。

そのため、

訪問看護サービスが存在すること ≠ 必要なときに実際に来てもらえること

と考える必要があります。

30年後の地方の在宅医療を支えるために必要なのは、単に訪問看護ステーションを増やすことではありません。

限られた看護職員で、移動を含めて持続可能な訪問体制をどう構築するか。

そこまで考えて初めて、「住み慣れた地域で暮らし続ける」という在宅医療の理念を、現実の生活として維持できるのではないでしょうか。

地域の課題を、自分の判断に置き換えて考える

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数字で比較するサービスを見る

外房で暮らしている人の中には、

「元気なうちは、この家で一人で暮らしたい」

と考えている人も少なくないでしょう。

海や山が近く、長年暮らした地域に知人がいて、自分の家で自由に生活できることには大きな価値があります。

しかし、2050年まで考えると問題は単純ではありません。

スーパーへ行く。

病院へ行く。

ごみを出す。

庭の草を刈る。

雨漏りを直す。

薬を受け取る。

台風の後に家を確認する。

急に具合が悪くなったときに助けを呼ぶ。

夫婦二人なら分担できたことも、一人になればすべて自分で行うか、誰かに頼む必要があります。

そこで重要なのは、

「一人暮らしができるか」ではなく、「一人ではできなくなった生活機能を、地域のサービスでどこまで代替できるか」

という視点です。

最初に結論~2050年でも一人暮らしは可能だが、条件はかなり変わる

2050年の外房でも、高齢者が一人で暮らすこと自体は可能でしょう。

しかし、

自動車を自分で運転する 自分でスーパーへ行く 自分で病院へ行く 自分で草刈りをする 自分でごみ集積所まで運ぶ

という現在の生活を、そのまま80歳、85歳、90歳まで継続することを前提にはできません。

一人暮らしを継続しやすいのは、

買い物を代替できる 通院手段がある ごみ出しを支援してもらえる 住宅管理を外部へ頼める 緊急時に助けを呼べる 介護・医療サービスが自宅まで来られる

という複数の条件がそろった場合です。

逆に、

一つでも代替できない重要な生活機能が出てくると、それまで普通に暮らしていた家での生活が急に難しくなる可能性があります。

2050年の外房は現在よりかなり人口が少なくなる

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)」では、2020年国勢調査を基準に2050年までの市町村別人口が推計されています。

外房の代表的な3市町を見ると、

勝浦市 2020年 16,927人 ↓ 2050年 8,815人

いすみ市 2020年 35,544人 ↓ 2050年 20,218人

御宿町 2020年 6,874人 ↓ 2050年 4,381人

とされています。

2020年を100とすると、2050年は、

勝浦市 52.1% いすみ市 56.9% 御宿町 63.7%

です。

これは将来の実績人口ではなく推計値ですが、現在と同じ人口規模を前提として2050年の生活サービスを考えることはできません。

人口が減れば、

小売店 交通事業者 医療機関 介護事業者 住宅修繕業者 地域活動の担い手

の商圏や労働力にも影響します。

一方で、高齢者一人一人に必要な生活機能が同じ割合で減るわけではありません。

「一人で住む」と「一人ですべて行う」は違う

一人暮らしという言葉から、

炊事 洗濯 買い物 通院 掃除 庭仕事

まですべて一人で行う生活を想像しがちです。

しかし高齢期には、この考え方を変える必要があります。

例えば、

食料は移動販売で購入する。

重い物は宅配にする。

病院は乗合交通で行く。

庭は業者へ依頼する。

ごみは支援サービスを利用する。

介護が必要になれば訪問介護を利用する。

このような状態でも、本人は自宅で一人暮らしをしています。

つまり将来の一人暮らしでは、

自立=全部自分ですること

ではありません。

必要な部分だけ他者の力を借りながら、自宅生活を維持することも自立の一つと考える必要があります。

一人暮らしの継続可能性を分解する

本記事では、生活を次のように整理します。

生活継続可能性 =買い物 +通院 +移動 +ごみ出し +住宅管理 +行政・金融手続き +通信 +緊急時対応 +必要な介護・医療

これは公式指標ではなく、生活条件を整理するための概念的な式です。

重要なのは、一つの項目だけが優れていても十分ではないことです。

例えば、自宅の近くにスーパーがあっても病院へ行けなければ生活は難しくなります。

病院へ行けても、自宅の庭が管理できなくなれば住宅維持が問題になります。

買い物も通院もできても、転倒したとき誰にも気づかれなければ別のリスクがあります。

一人暮らしは複数の生活機能の組み合わせで成立しています。

第1の問題~買い物

外房で高齢者が生活を続けるうえで大きな問題になるのが買い物です。

現在、自動車を運転できる人であれば、数km離れたスーパーでも大きな問題にはならないでしょう。

しかし免許を返納すると状況は変わります。

スーパーまで5kmという距離は、

車なら10分程度でも、

徒歩では現実的でない場合があります。

この問題に対して、いすみ市では移動販売による買い物支援が行われています。また、日常生活上必要な商品の買い物そのものを代行する高齢者支援も設けられています。

つまり、

自分が店へ行く

という方法だけでなく、

商品が自宅の近くまで来る 誰かが代わりに買う

という方法があります。

これからの高齢者生活では、この違いが重要になります。

スーパーがあるだけでは十分ではない

地域にスーパーが残っていたとしても、

自宅から行けない

のであれば生活者にとって十分な買い物環境とはいえません。

逆にスーパーが遠くても、

移動販売 宅配 買い物代行 デマンド交通

が利用できれば生活できる可能性があります。

したがって2050年の買い物環境では、

店舗数

よりも、

食品を自宅まで取得できる経路が何種類残っているか

を見る方が重要になるでしょう。

第2の問題~通院

高齢者生活では買い物以上に代替が難しい場合があるのが通院です。

食料品なら家族に購入を頼むことができます。

しかし診察は原則として本人が受けなければなりません。

特に、

循環器疾患 糖尿病 整形外科疾患 眼科疾患 慢性呼吸器疾患

などで定期的な受診が必要になれば、病院までの移動を繰り返す必要があります。

外房で生活する場合、

病院が存在することと、自宅から通院できることは別問題

です。

いすみ市では自宅から病院まで乗合交通を利用できる

いすみ市では2026年6月現在、市民乗合タクシーが運行されています。

事前予約により、

自宅から病院

などへ移動でき、利用料金は一人1回300円です。

月曜日から金曜日まで運行し、同じ時間帯の予約者がいる場合は乗り合わせになるため、通常のタクシーとは異なり時間に余裕を持つ必要があります。

これは高齢者の一人暮らしを支えるうえで重要な仕組みです。

一方で、

平日のみ 予約が必要 乗り合い 運行区域がある

という条件があります。

したがって、

交通サービスがある =いつでも自由に通院できる

ではありません。

勝浦市でも高齢者の移動支援が行われている

勝浦市では、満80歳以上の市民や、75歳以上で自主的に運転免許を返納した一定の人を対象に、高齢者タクシー利用料助成事業を実施しています。

2025年4月公表内容では400円のタクシー利用券を交付し、6月末までの申請なら24枚が交付される制度です。

また勝浦市自身も高齢者福祉計画の中で、公共交通は自家用車を持たない高齢者にとって重要であり、予約制乗合タクシーだけでは市全域の不便を解消できていないという課題を示しています。

ここにも、

制度があること

と、

すべての移動需要を満たせること

の違いがあります。

通院できなくなった後には「医療が家へ来る」という方法もある

通院そのものが困難になれば、

訪問診療 訪問看護 居宅療養管理指導

など、自宅へ医療・介護サービスが来る方法があります。

御宿町の第9期介護保険事業計画でも、居宅療養管理指導について、一人暮らしや高齢者世帯では通院が困難になっている人も多いため重要なサービスと位置づけています。

つまり高齢期の医療では、

人を病院へ運ぶ

だけでなく、

医療を自宅へ運ぶ

という方法も必要になります。

第3の問題~ごみ出し

高齢者の一人暮らしで意外に大きな問題になるのが、ごみ出しです。

ごみ袋そのものは軽くても、

集積所まで距離がある 坂道がある 指定時間が早い 雨が降っている 足腰が弱っている

といった条件が重なると負担になります。

特に瓶、缶、不燃ごみなどは重量が増えることがあります。

自動車を使って集積所まで運んでいた人が運転できなくなった場合にも問題になります。

いすみ市ではごみ搬出そのものを支援する制度がある

いすみ市では、75歳以上の一人暮らしで市町村民税非課税の人などを対象とする「孫の手生活援助事業」があります。

援助内容には、

家庭ごみを集めること

だけでなく、

ごみステーションまで搬出すること

も含まれています。

同じ制度では、

家周辺の草取り・草刈り 生垣・庭木の手入れ 軽易な住宅修繕 日常生活用品の買い物

なども対象になっています。

これは非常に興味深い制度です。

高齢者が自宅で生活できなくなる原因は、

介護だけ

ではないことを示しているからです。

第4の問題~一戸建て住宅の管理

外房での高齢者一人暮らしを考える場合、都市部のマンションとは大きく違う問題があります。

一戸建て住宅では、

庭 生垣 雨どい 屋根 外壁 排水 雑草 害虫 台風後の点検

などの管理が必要です。

若いうちは自分でできても、80歳、85歳になると難しくなる作業があります。

特に草刈りは、

「しなくても生活できる」

ように見えますが、放置すると道路にはみ出したり、近隣住宅へ影響したりする可能性があります。

つまり、

家の中で生活できることと、家そのものを維持できることは別

です。

家が広いほど老後が安心とは限らない

若いときには、

広い家 広い庭

は魅力になります。

しかし高齢期には管理対象でもあります。

例えば、

庭100平方メートル

庭500平方メートル

では、必要な草刈り作業量は大きく違います。

住宅そのものについても、

雨漏り 給湯器故障 水道設備 エアコン 屋根 外壁

などは年齢に関係なく劣化します。

高齢者が減るから住宅の修繕回数が減るわけではありません。

自宅生活を支える人も減る可能性がある

ここで2050年を考えると、別の問題が出てきます。

高齢者を支援するには、

介護職員 看護師 配達員 タクシー運転手 修繕業者 草刈り作業員

などが必要です。

人口が減る地域では、

サービスを必要とする人

だけでなく、

サービスを提供する人も減る可能性

があります。

したがって、

「将来は全部外注すればよい」

とも言い切れません。

お金を払えることと、依頼できる事業者が存在することは別です。

第5の問題~緊急時

一人暮らしで最も大きな違いが出るのは緊急時です。

夫婦二人なら、

転倒した 突然胸が痛くなった 意識がもうろうとした

とき、もう一人が救急車を呼べる可能性があります。

一人暮らしでは自分で通報できない状態になることがあります。

この問題に対し、勝浦市では、おおむね65歳以上の一人暮らしや高齢者のみの世帯などを対象に緊急通報システムサービスを実施しています。

緊急通報装置だけでなく、宅内のセンサーによって人の動きを感知し、24時間安全を見守る仕組みや火災センサーも設けられています。

このような仕組みは2050年の一人暮らしではますます重要になるでしょう。

「近所の人が見てくれる」を制度の前提にはできない

地方では、

近所付き合いがあるから安心

と言われることがあります。

確かに地域住民による見守りには大きな価値があります。

しかし人口が減り、

隣家も高齢者 空き家が増える 自治会員も減る

ようになれば、近隣住民だけに見守りを依存することは難しくなります。

いすみ市では、地域住民などの協力による高齢者見守り活動も行われています。

こうした人的な見守りと、

センサー 緊急通報装置 電話 訪問サービス

を組み合わせる必要があります。

第6の問題~食事

一人暮らしでは、

食料を買える

ことと、

毎日適切な食事ができる

ことも別です。

身体機能が低下すると、

買い物はできても料理が難しくなる

場合があります。

その場合には配食サービスが重要になります。

御宿町の高齢者保健福祉計画では、社会福祉協議会が70歳以上の一人暮らし高齢者を対象に「さわやか配食」を実施し、食事の提供とともに見守りや生活状況の把握につなげています。

ただし、この制度は毎日の食事をすべて届けるものではありません。

ここでも、

配食制度がある =食生活すべてを代替できる

ではないことに注意が必要です。

一人暮らしを続けられるかは「最も弱い機能」で決まる可能性がある

例えば、ある80歳の人が、

料理できる 洗濯できる 買い物できる 薬を管理できる

としても、

自動車を運転できなくなり病院へ行けない

という一つの問題だけで生活が難しくなる可能性があります。

別の人では、

通院できる 買い物できる

ものの、

庭や住宅を管理できない

ことが問題になるかもしれません。

したがって、一人暮らしの継続可能性は単純な平均ではなく、

生活に不可欠な項目の中で最も代替困難な機能

の影響を強く受けます。

「車を運転できる80歳」を基準に地域を設計してはいけない

外房では自家用車が非常に便利です。

車があれば、

スーパー 病院 役所 銀行 ホームセンター

などへ自由に行けます。

そのため70歳代前半までは、地方生活の不便さをあまり感じない人もいるでしょう。

問題は運転できなくなった後です。

自動車依存度が高い地域ほど、

運転可能 ↓ 運転困難

になった瞬間の生活条件の変化が大きくなります。

したがって高齢期の住まいを考える場合には、

「現在便利か」

だけでなく、

免許を返納した状態でも暮らせるか

を確認する必要があります。

家族がいることと、家族に頼れることも違う

子どもがいる高齢者でも、

東京 千葉市 他県

など離れた場所に暮らしている場合があります。

毎日のごみ出しや週1回の買い物を遠方の家族が担当することは現実的ではありません。

家族が月1回来られても、

残り29日程度の生活

は地域内で成立させる必要があります。

したがって、

子どもがいる =高齢期も自宅生活が可能

ではありません。

逆に身近な家族がいなくても、地域サービスを適切に利用できれば一人暮らしを継続できる場合があります。

2050年に成立しやすい一人暮らし

外房で比較的長く一人暮らしを続けやすいのは、次のような条件の人でしょう。

・徒歩圏または短距離に生活拠点がある ・移動販売や宅配を利用できる ・運転できなくても交通手段がある ・医療機関まで公共交通やタクシーで移動できる ・必要なら訪問医療を利用できる ・住宅や庭の管理量が少ない ・ごみ出し支援を利用できる ・緊急通報設備がある ・介護サービスが利用できる ・電話やスマートフォンを利用できる ・一定のサービス料金を負担できる

ポイントは、

すべて自分でできること

ではありません。

できなくなった機能を代替できること

です。

一人暮らしが難しくなりやすい条件

反対に、

山間部など住宅が分散している 店舗が遠い 公共交通が乏しい 自動車以外の移動方法がない 大きな一戸建てと広い庭を持つ 住宅が老朽化している 宅配区域外のサービスが多い 通信機器を利用できない 近隣住民も高齢化している 家族が遠方にいる

といった条件が重なると、自宅生活の維持は難しくなります。

特に、

「自動車+本人の身体能力」だけに生活が依存している状態

は、高齢期には弱い構造です。

自宅に住み続けることが常に最善とは限らない

「住み慣れた家で最後まで暮らしたい」

という希望は尊重されるべきでしょう。

しかし、そのために、

毎週高額なタクシーを使う 広大な庭の管理を外注する 老朽住宅を修繕し続ける 遠方の家族が頻繁に通う

必要が出てくるなら、住み替えと比較する必要があります。

例えば同じ町内でも、

駅 スーパー 診療所 公共交通

に近い場所へ70歳代のうちに移る方法があります。

これは、

地方を離れる

こととは違います。

同じ地域の中で生活機能に近い場所へ移動する

という考え方です。

「住み替えは生活できなくなってから」では遅い場合がある

住宅を売る。

荷物を整理する。

新しい住まいを探す。

契約する。

引っ越す。

住所変更をする。

これらも相当な作業です。

85歳になってから行うより、身体能力や判断力に余裕がある70歳代に検討した方が選択肢は広くなります。

そのため高齢期の住宅政策では、

住み続ける支援

だけでなく、

住み替えられるうちに住み替える仕組み

も必要になります。

30年間の生活費では「見えない費用」も増える

一戸建てで一人暮らしを続ける場合、

固定資産税 火災保険 修繕費 庭管理費 交通費 宅配料金 家事支援費 介護自己負担

などが発生します。

これらを個別に見ると小さくても、長期間では大きな金額になります。

そのため、

持ち家だから住宅費はゼロ

とは考えない方がよいでしょう。

高齢期には、

住宅所有費 +移動費 +住宅管理外注費 +生活支援費

まで含めた生活費を見る必要があります。

外房で必要なのは「高齢者向け施設を増やすこと」だけではない

人口減少社会の高齢者政策というと、

老人ホーム 介護施設

の整備が注目されます。

もちろん施設は必要です。

しかし多くの高齢者が一定期間、自宅で生活すると考えれば、

移動販売 乗合交通 ごみ出し支援 草刈り支援 訪問看護 訪問介護 配食 緊急通報

も重要な生活インフラになります。

つまり、高齢者一人暮らしを支える政策は、

介護政策だけ

ではありません。

交通政策 商業政策 住宅政策 ごみ政策 医療政策 通信政策

を組み合わせる必要があります。

重要なのはサービスの「存在」ではなく「組み合わせ」

例えば、

デマンド交通はある。

配食サービスもある。

緊急通報制度もある。

それだけでは十分とは限りません。

本人が制度の対象になっているか。

利用料を負担できるか。

必要な曜日に使えるか。

予約できるか。

サービス提供者がいるか。

複数の制度を同時に利用できるか。

ここまで確認する必要があります。

したがって、

高齢者支援制度数

ではなく、

一人の生活を最後までつなげられるか

を見る必要があります。

2050年の高齢者生活を考えるチェックリスト

今の自宅で将来一人になった場合を想定し、次の項目を確認するとよいでしょう。

・車を運転できなくてもスーパーへ行けるか ・移動販売は来るか ・食品宅配を利用できるか ・病院へ行く交通手段があるか ・タクシー料金を負担できるか ・訪問診療を利用できるか ・薬を受け取れるか ・ごみ集積所まで一人で行けるか ・ごみ出し支援制度があるか ・庭の草刈りを頼めるか ・庭木を管理できるか ・住宅修繕業者を確保できるか ・台風後の家屋確認を頼める人がいるか ・緊急通報設備を利用できるか ・停電時の対応ができるか ・スマートフォンを利用できるか ・行政手続きを一人でできるか ・銀行口座や支払いを管理できるか ・家族が来られなくても1か月生活できるか

最後の項目は特に重要です。

「家族が来なくても生活できるか」を基準に考える

一人暮らし高齢者の生活設計では、

困ったら子どもに頼む

ことを完全に否定する必要はありません。

しかし、日常生活を家族の無償労働に依存すると、本人だけでなく家族側の生活も不安定になります。

高齢者本人の生活継続可能性を見るなら、

家族が1か月来られなくても通常生活が成立するか

を一つの目安として考える方法があります。

買い物。

通院。

ごみ。

住宅管理。

緊急時。

これらが地域内で処理できれば、自宅生活の耐久性は高くなります。

2050年の外房で必要なのは「完全自立」ではなく「支援付き自立」

2050年の外房では、人口そのものが現在よりかなり少なくなると推計されています。

その中で、

80歳の人が草刈りをする。

85歳の人が車で病院へ行く。

90歳の人が重いごみ袋を集積所まで運ぶ。

ことを前提に地域を維持するのは現実的ではありません。

必要なのは、

本人ができることは本人がする。

難しくなった部分だけ支援する。

さらに難しくなればサービスを増やす。

という段階的な仕組みです。

これを本記事では、

「支援付き自立」

として考えます。

現実的な結論

2050年、外房で高齢者が一人で暮らし続けることはできるのでしょうか。

答えは、

条件が整えば可能。ただし、現在と同じ生活方法を続けるのは難しい

です。

外房には現在すでに、

移動販売 市民乗合タクシー 高齢者タクシー助成 買い物代行 ごみ出し支援 草刈り支援 配食 訪問看護 緊急通報

など、一人暮らしを支える仕組みがあります。

これは重要な基盤です。

しかし、現在の制度が2050年まで同じ内容で続く保証はありません。

人口が減れば、利用者だけでなくサービス提供者も減る可能性があります。

したがって、

「サービスがあるから安心」

でも、

「人口が減るから一人では暮らせない」

でもありません。

重要なのは、

買い物、通院、ごみ出し、住宅管理、緊急時対応という生活機能を、一つずつ代替できる地域を作れるか

です。

そして個人にとっては、

「何歳まで運転するか」

だけではなく、

「運転できなくなった後、どのように暮らすか」

を早い段階から考える必要があります。

人口減少地域の高齢者問題は、

高齢者が何人いるか

だけではありません。

一人暮らしの人が生活するために必要な、

店 交通 医療 介護 宅配 住宅管理 ごみ収集 見守り

というネットワークを、少ない人口でも維持できるかという問題です。

2050年の外房で問われるのは、

「高齢者が一人で何でもできるか」ではなく、「一人ではできないことが増えても、その地域で暮らし続けられるか」

ではないでしょうか。

地域の課題を、自分の判断に置き換えて考える

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